若林区で顎関節症施術なら若松整骨院 若林区院

顎関節症（がくかんせつしょう）は、あごの関節やその周囲にある筋肉、靱帯などに異常が生じ、口の開閉やかみしめの動きに不具合が出る状態を指します。

あごの関節は耳のすぐ前にあり、物を食べる・話す・あくびをするなど、日常のあらゆる動きで使われます。そのため不調が起こると、食事や会話などの生活動作に大きな支障をきたすことがあります。

発症の原因は一つではなく、複数の要因が組み合わさって起こると考えられています。代表的なものには、かみ合わせの乱れ、歯ぎしりや食いしばりなどの習慣、外傷による関節や筋肉の損傷、ストレスによる筋緊張の高まりなどがあります。さらに、長時間のスマートフォンやパソコン作業で頭が前に出た姿勢が続くと、首や肩の筋肉が硬くなり、顎関節に余計な負担がかかりやすくなります。

顎関節症は、初期段階では軽い違和感や音が鳴る程度のことも多く、「そのうち治るだろう」と放置されやすい傾向があります。

しかし、症状を繰り返すうちに関節や関節円板（関節の中で動きを滑らかにする軟骨組織）に変形や損傷が起こり、慢性的な痛みや口の開閉制限が残るケースもあります。

また、あごの関節は首・肩・背骨など全身の筋肉や骨格のバランスと密接に関わっているため、顎関節症が長引くと、頭痛や肩こり、耳の違和感、めまいなどの症状が併発することもあります。このように顎関節症は口周りだけの問題ではなく、全身の不調につながる可能性があるため、早期の対処と根本原因の改善が重要です。

顎関節症は、人によって症状の出方や強さが異なります。

初期のうちは「少し気になる」程度でも、放っておくと徐々に悪化し、日常生活に支障が出る場合があります。

ここでは、多くの方が経験しやすい症状から、進行した場合に出る症状まで幅広くご紹介します。

1.あごの痛みや違和感
あごを動かすときに痛みを感じることがあります。特に、口を大きく開けたときや硬いものを噛んだときに痛みが出やすくなります。痛みは関節そのものだけでなく、こめかみや耳の前、頬の筋肉など周囲に広がることもあります。軽い場合は「何となく動かしにくい」「疲れやすい」という感覚だけのこともあります。

2.口の開きにくさ
健康な顎関節では、指が縦に3本程度入るくらい口を開けられます。しかし顎関節症では、指2本分以下しか開けられないこともあります。開けようとしても引っかかる感じや、途中で止まってしまうことがあります。

3.開閉時の音（クリック音）
口を開けたり閉じたりするときに、「カクッ」「ゴリゴリ」といった音がすることがあります。この音は、関節内のクッション役である関節円板がずれたり動きが乱れたりすることで生じます。
音だけで痛みがない場合もありますが、放置すると動きの制限や痛みが出てくることがあります。

4.噛みにくさ・噛み合わせの違和感
顎関節症が進行すると、噛み合わせの位置が変わったように感じることがあります。「右側ばかりで噛んでしまう」「上下の歯がしっかり合わない」などの感覚は、関節や筋肉のアンバランスから生じます。

5.頭痛・肩こり・首のこり
あごの関節や筋肉は首・肩・頭の筋肉とつながっているため、顎関節症があると周囲の筋肉も緊張しやすくなります。その結果、こめかみの頭痛や後頭部の重だるさ、肩こり、首のこりが慢性化することがあります。

6.耳の違和感や耳鳴り
顎関節は耳のすぐ近くにあるため、耳の詰まった感じや、耳鳴り、軽いめまいなどを伴うことがあります。耳の病気と間違われることもありますが、実は顎関節の不調が関係しているケースも少なくありません。

7.顔のゆがみや腫れぼったさ
片側ばかりで噛む習慣や関節の動きの制限が続くと、顔の筋肉のバランスが崩れ、左右差が出ることがあります。
また、筋肉のこわばりや炎症によって頬やあごの周囲が腫れぼったく見えることもあります。

8.食事や会話のしづらさ
症状が進行すると、硬いものや大きなものが噛みにくくなり、食事の制限が必要になることがあります。また、会話中に口を大きく動かすと痛みや引っかかりが出て、思うように話せないと感じる方もいます。

9.ストレスや疲労感の増加
顎関節症の痛みや不快感は慢性的になりやすく、知らず知らずのうちにストレスや集中力低下につながります。また、歯ぎしりや食いしばりなどが夜間に続くと睡眠の質も低下し、疲労感が取れにくくなります。

このように、顎関節症はあご周囲だけでなく、頭・首・肩・耳など全身に影響を及ぼす可能性があります。「あごが痛い」「音が鳴る」だけでなく、「肩こりや頭痛が続く」「耳の違和感がある」といった一見関係なさそうな症状も、実は顎関節からきていることがあります。

顎関節症は、あごそのもののトラブルだけでなく、首や肩、姿勢、生活習慣など多くの要因が関わって起こります。
そのため、痛みのある部分だけを施術するのではなく、全身のバランスを確認しながら原因を突き止め、根本改善を目指すことが大切です。

まず、来院時には丁寧なカウンセリングと検査を行い、現在の症状や生活習慣、発症のきっかけなどを詳しくお聞きします。次に、あごの関節の動きや可動域、周囲の筋肉の状態を確認すると同時に、首・肩・背中・骨盤など全身の筋肉や関節の動きをチェックします。顎関節症は局所だけでなく、全身のバランスの崩れから生じていることが多いためです。

痛みが強い場合の対応
症状が強く、あごの開閉や食事が困難な場合は、まず痛みの緩和を優先します。当院では「ハイボルト療法」という特殊電気施術を導入しており、通常の電気治療よりも深部の筋肉や神経にアプローチできます。ハイボルトを使用することで、短時間で痛みを軽減しながら、同時にどの筋肉や神経が症状の原因になっているのかを検査的に特定することが可能です。これにより、やみくもな施術ではなく、的確に原因へアプローチできます。

原因となる筋肉や関節への施術
痛みの原因が特定できたら、その筋肉や関節に対して手技やストレッチで柔軟性を回復させます。顎関節症の場合、咀嚼筋（そしゃくきん）と呼ばれるあご周囲の筋肉だけでなく、首の前後や側面の筋肉、肩・背中の筋肉の硬さも症状に関わります。これらをほぐし、動きを改善することで、顎関節への負担を軽減します。

姿勢・骨格の調整
顎関節症は姿勢の悪さとも深く関係しています。特に、猫背や頭が前に出た姿勢は、首や肩の筋肉を緊張させ、顎関節の動きを乱します。当院では骨盤から背骨、首まで全身の骨格を整え、あごが自然な位置で動けるように調整します。

日常生活へのアドバイス
施術だけでなく、再発予防のためのセルフケアや生活習慣の改善も大切です。食いしばりや歯ぎしりの有無、スマートフォンやPC作業時の姿勢、食事のときの噛み方などを確認し、日常生活で気をつけるポイントや簡単なストレッチをお伝えします。

顎関節症は、一時的に痛みが治まっても、原因を取り除かなければ再発しやすい症状です。当院では、「痛みの緩和」と「原因の改善」の両面からサポートし、快適な日常生活を取り戻せるようお手伝いいたします。